女性スタッフ日誌：「最後までありがとうございます」

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女性スタッフ日誌：「最後までありがとうございます」

2020.06.12

故人様のお子様ご夫婦、お孫様でのお式でした。

ご納棺の際、故人様が熱いお茶と和菓子が好きだったと伺いました。
その為、納棺師の方と話し合い故人様への最後のお茶として、いつもの様にご家族様で熱いお茶を淹れていただき、末期の水とさせていただきました。
また、お棺のお顔近くによく食べていらしゃった和菓子をご一緒にご納棺させていただきました。

式場控え室や式前等、ご家族様同士お話しをされている様子も無く淡々とされている印象を受けました。
しかしながら、通夜式、葬儀式の式中の御焼香の際、お一人お一人そしてまだお若いお孫様まで、ご尊前にゆっくり手を合わせていらしゃるお姿を拝見し、そうでは無いと気付きました。
そのお姿は故人様へとお話しをされている様に見えました。

お別れのお花入れ後、皆様でお棺を霊柩車へ納めていただき、喪主様が霊柩車に御同乗されました。
女性だった事も有り、私がシートベルトをかけさせていただいた際、ぽつりと
「最後までありがとうございます」
とおっしゃって下さいました。

声に出さずとも皆様の後ろ姿が悲しみを語っている様なご出棺となりました。