女性スタッフ日誌：「寂しいんやろうね」

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女性スタッフ日誌：「寂しいんやろうね」

2020.07.06

祭壇の前に故人様の詩吟の免状や、ご旅行で行かれた先々でのたくさんの思い出の写真が飾られていました。

ご葬儀の朝、故人様の旦那様が、お声をかけて下さり少しお話しをさせていただきました。
その際、
「詩吟は趣味で長く続けてたんです。人に教える事も出来たんだけどね、自分が楽しみたいと言って教えたりはしなかったんです」
とおっしゃっていました。
その後、何度もお棺まで行かれ故人様のお顔を見ていらっしゃいました。
その様子を喪主様もご覧になられており、
「寂しいんやろうね」
と呟かれていたのが印象的でした。

式場には故人様が好きだった曲のCDをご家族様が持って来て下さり、お式前、お別れの際にも流させていただきました。

お別れのお花入れの最後、お棺から少し離れた所で故人様の旦那様がその様子を見ていらしたので、『どうぞお近くでお別れをされて下さい』とお声をかけさせていただきました。

「ありがとう」
とおっしゃった後、ゆっくりとお棺に近づかれ、最後のお別れをされていました。

喪主様より、
「ご出棺後お見送りに残られたご会葬の方々へ、御供花をお持ち帰りいただきたい」
と伺っておりましたのでスタッフにて花束をお作りし、お持ち帰りいただきました。

火葬が終わり、精進おとしを会館にてされ、ご自宅へお帰りになられる際、お見送りをしておりました私達の所までわざわざ車をまわして来られ、お礼の言葉をかけて下さりました。
そのお言葉が私の心に深く残り、今でも思い出し感謝の気持ちでいっぱいになっております。