女性スタッフ日誌：「順番が違うだろう！」

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2020.07.08

故人様は40代の男性でした。

ご両親もご兄弟もご健在で三兄弟の末っ子だったそうです。
入院生活が長かったからか涙する事もなくご親族様同士、淡々と故人様の思い出話しをされていました。

お柩の中や机の上には故人様のお好きだったものが沢山供えられていて、皆様次々と話しかけられていました。

「一人にするのはかわいそうだから」
と、夜はほとんどの方が控室に戻らず故人様の側で過ごされたり、葬儀の日の朝はご挨拶に伺うと故人様を囲み朝食を召し上がられていました。
表情に出さなくとも皆様の優しい思いが込められているように思いました。

お別れの時、2人のお兄様が初めて
「1番若いお前が何で先に逝く！順番が違うだろう！」
と泣きながら苦痛の表情をされていて、私も胸が痛く泣いてしまいそうになりました。

（こんな事ではいけない！）
と痛恨の思いでお見送りしていると、ご親族の皆様から
「ありがとう」
や
「最後ゆっくり一緒に過ごす事ができたよ」
とお声をかけていただき、私も感謝の気持ちでいっぱいになりました。